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お客さま導入事例 Case Study

独立行政法人国立病院機構 神戸医療センター独立行政法人国立病院機構 神戸医療センター 様
導入サービス:インターネットハイグレードソリューションサービスサイネージソリューション
医療情報ソリューション

独立行政法人国立病院機構 神戸医療センター

地域医療の要となる「医療情報システム」と
継続性を確保する「災害時バックアップシステム」

国立病院機構に所属する全国143の医療施設の中でも、先頭を切ってIT化に取り組んだ神戸医療センター。
Web形式の電子カルテを中心とする『医療情報システムサービス』は、導入後10年をかけてブラッシュアップされてきた。
そして今回、システムのバージョンアップを機に追加構築されたのが、震災などの被災時にも診療を継続するための『災害時バックアップシステム』である。



サービス導入レポート

  • 改良を重ねた使い勝手の良いシステム

    神戸医療センターは、24の診療科を備えて、急性期医療を行う総合病院である。病床数304床、医師75名、そして470名を超える職員を抱え、2012年11月には「地域医療支援病院」に指定された。ほかにも日本で69施設しか認定されていない「赤ちゃんにやさしい病院」と、神戸市内で3施設(神戸医療センター、神戸大学医学部附属病院、中央市民病院)だけの「地域がん診療連携拠点病院」の指定も受けている。まさに地域医療を支える中核的存在として、重要な役割を担ってきた。
    2001年に政府が打ち出した医療サービスのIT化にもいち早く対応し、当時としては画期的だったWeb形式の電子カルテシステム「アピウス」を導入している。
    「アピウス最大の特長は、導入後の作り込みが思うようにできることです。当院では、医療現場で働く医師や看護師、コメディカル(医師・看護師以外の医療従事者)の声を取り入れて改良を重ね、当初とは比べものにならないほど使いやすいシステムにまで成熟させました。そして昨年、システム全体をバージョンアップすることで、さらに使い勝手が向上しています」と、院長の島田悦司氏はシステム改良の経緯を語る。
    システム導入当初から重要な目的となっていた、地域連携もここに来て弾みがついている。
    「最近は紹介元の開業医さんから、紙のカルテやレントゲンのフィルムではなく、電子データが届くようになってきました。ようやく機が熟してきた感じですね」と、手応えを語るのは、導入当初からシステム運用をリードしてきた小児科医長の小林明子氏だ。
    地域との情報連携が進むに連れて、次なる課題がクローズアップされてきた。大規模災害時の診療継続である。

    電子カルテシステムの導入により、患者情報の管理は格段にスムーズになった


  • 被災経験から学んだ診療継続の重要性

    神戸医療センターは阪神・淡路大震災での被災体験を持つ。幸い被害は軽微だったものの、1995年の震災直後から大規模災害時の対応は重要な検討課題となっていた。危機意識に拍車を掛けたのが2011年に起きた東日本大震災である。しかも、近い将来に起こるといわれている東南海地震の被災エリアには、当然、神戸地区も含まれている。
    「医療機関として何より重視すべきは、診療体制を維持することです。万一、電子カルテなどのデータが消失すれば、患者様に迷惑を掛けてしまう。そんな事態だけはなんとしても避けなければなりません」と、事務部長の嶋本哲也氏は問題意識を語る。
    そこで、国立病院機構の中では今回も一番手となる『災害時バックアップシステム』の構築が決定された。電子カルテと医用画像データの遠隔参照用サーバを置くデータセンターについては、地震の発生頻度を考慮し、選択肢として海外の候補地までが検討されたという。
    最終的に選ばれたのは、国内でも有数の地震空白域とされる北九州である。
    島田氏は次のように説明する。
    「導入に掛かるコストはある程度覚悟を決めていました。それより万全の体制を確保することが最優先です。そのために知恵を絞り、ケイ・オプティコムさんにも協力してもらった結果、満足できる体制を構築できました」


  • 地域連携も確保するバックアップシステム

    災害に備えて構築されたシステムは『KOSMOS(KOBE Original Share Medical Over System)』と名付けられた。仮に神戸地区が被災したとしても、診療継続に必要なデータは、神戸医療センターからだけでなく、連携する病院や診療所などからもアクセスできるようになっている。
    「地域連携を考えて採用したWeb形式の電子カルテシステムが、結果的には災害時のバックアップシステムとしてもベストな形式となりました。これは想定外の幸運でしたね」と、小林氏は語る。
    通常のバックアップシステムで地域連携を図るには、アクセスに必要な設定をあらかじめ施したパソコンを、関係する各医療機関に設置しなければならない。けれども、震災などの発生時に、そのパソコンを使えるとは限らない。
    「そこでUSBメモリーに必要なシステムをインストールしておき、これをパソコンに挿せばシステムが起動する『Windows To Go』を導入しました。このUSBメモリーさえ持っていれば、どのパソコンからでもバックアップシステムにアクセスできるのです」
    革新的なシステム導入をリードしたのは、企画課IT担当の長谷良平氏である。
    USBメモリーはうっかり落としてしまうリスクが懸念されるが、このシステムには三重ものパスワードロックが掛かっている。さらにサーバ側で紛失した端末の利用制限を掛けることができるためセキュリティは万全だ。
    同時に、災害時にも対応できる端末としてタブレットタイプ『Windows Surface Pro』が導入された。手軽に持ち運べて、バッテリー駆動時間が長く、パソコンと同等に使える機能性の高さなどがタブレット採用の理由である。

    小児科医長の小林明子氏

    企画課IT化担当の長谷良平氏

    『Windows  Surface Pro』なら場所を選ばずデータの参照が可能となる


  • 一石三鳥を実現したコストパフォーマンスの高さ

    『KOSMOS』は、『Windows To Go』を採用した電子カルテや医用画像データの災害時バックアップシステムとして、世界初の試みとなる。さらに、このシステムは一石三鳥ともいえる多機能性を備えている。
    まず、地域連携で患者を神戸医療センターに紹介した地域のかかりつけ医などは、『Windows To Go』を使って診療情報に簡単にアクセスできるようになった。
    「USBメモリーさえあればいいのだから、地域連携を進める上で、障害となっていた初期投資が不要になります。これなら開業医の先生方も、積極的に連携を進めてくれるでしょう」と、副院長の森田瑞穂氏は期待を込めて語る。
    さらにリモートSDVと呼ばれる遠隔地での治験も可能で、神戸医療センターと治験契約を結んだ製薬企業のスタッフは、実際にセンターを訪問することなく、被験者に関するデータのみを参照できるのだ。もとより臨床研究における、カルテや画像などの電子データの使い勝手の良さは、紙ベースの情報とは比べるべくもない。
    「災害時のバックアップシステムとしては、掛けただけのコストに見合った、極めて汎用性の高いシステムができたと自負しています。地域連携の推進や治験にも活用できる上、簡単に使えてセキュリティも高い。これは新規性のあるアイデアと判断し、ビジネスモデル特許の申請に向けて動いています」と、島田氏は語る。
    国立病院機構には、職員による義務上の創意工夫を推奨する文化がある。『KOSMOS』は新たな技術開発でこそないものの、知的財産としての評価は十分に特許出願に値すると、機構本部では判断しているという。

    高いセキュリティと利便性を備える『Windows To Go』の端末


  • 『医療情報システムサービス』概要図

  • 人と人の信頼関係が安心できるシステムを生む

    『KOSMOS』構築に際しては、ケイ・オプティコムが統括的な役割を果たした。その理由は「そもそもバックアップ環境の構築を任せられる相手は、本システムを担当してくれたケイ・オプティコムさん以外に考えられません。この10年間、電子カルテシステムを一緒に作り上げてきた仲間であり、我々のシステムをどこよりも理解してくれているパートナーですから」と、島田氏。
    Web形式の「アピウス」は導入当初、こんなシステムが本当に使えるのかと医師たちから危惧されたこともあったという。けれども10年の時間をかけ、ブラッシュアップを重ねてきた結果、今では「神戸スタンダード」とも呼べるほど使い勝手の良いシステムとなっている。
    「我々は長い時間をかけて、病院の情報・業務システムの在り方を徹底的に学んできました。この間に蓄積されたノウハウが、今回の災害時バックアップシステム構築にも活用できたのではないでしょうか。また、病院業務の細部までを知るようになった結果が、デジタルサイネージのご提案につながっています」と、神戸医療センターとの関係をケイ・オプティコム法人・公共事業推進本部の河本健は振り返る。
    玄関脇に設置されたデジタルサイネージには、各診療科を担当する医師の名前が表示されている。その更新は法律によって定められており、以前は名札を作って対応していた。そのため医師が大きく入れ替わる年度末には多くの人手を要する作業となっていたが、デジタルサイネージ導入によりこの作業は不要となった。事前に医師名を修正しておけば表示を瞬時に切り替えることができるのだ。
    ビッグデータの活用が注目される中、医療機関のIT化は今後、さらに加速するだろう。電子カルテを始めとする各種情報のデータ化が進めば、医療の継続性を確保するバックアップシステムも欠かせない。メーカーの枠に捉われることなく、求められる情報システムを最適な形で提供する、ケイ・オプティコムの各種医療情報サービスは、これから日本の医療界を支える強力なインフラである。

    写真左から、神戸医療センターの長谷良平氏、小林明子氏、島田悦司氏と打ち合わせをする河本健、新井直史

    入り口に設置されたデジタルサイネージ


  • ネットワーク構成

    ネットワーク構成


独立行政法人国立病院機構 神戸医療センター 様 導入サービス

ケイ・オプティコムが自信をもってご提供する低価格・高品質なインターネット接続サービス。
お客さまのご要望・環境にあわせて、イントラネットの構築はもちろん医療システムのコンサルティングから導入までワンストップでご提供する医療情報ソリューション。

  • インターネットハイグレード
  • ソリューションサービス
  • サイネージソリューション
  • 医療情報ソリューション



お客さまプロフィール

独立行政法人国立病院機構 神戸医療センター

独立行政法人国立病院機構 神戸医療センター

神戸市須磨区西落合3-1-1
TEL. 078-791-0111(代表)
http://www.kobemc.go.jp/

大正7年、神戸市立屯田診療所としてスタートし、昭和56年に急性期病院として国立病院に転換し「国立神戸病院」となった。平成13年に国立明石病院を統合、平成16年に独立行政法人化し、国立病院機構 神戸医療センターとして再スタートを切った。「すべての人の立場にたった医療サービスを提供する」という基本理念の下で、地域との連携を図り、良質な医療の提供を目指している。


お客さまの声

独立行政法人国立病院機構 神戸医療センター 院長 島田 悦司 氏

培ったノウハウの普及が、
お互いの今後の課題です

独立行政法人国立病院機構
神戸医療センター
院長
島田 悦司 氏

苦労して作り込んできたシステムは、まさに「神戸スタンダード」と呼ぶにふさわしいレベルに達しています。ここに至る過程では、我々もアイデア出しに全力で取り組んできました。ブラッシュアップを重ねたシステムは、国立病院機構所属の他の施設でも十分に活用できるだけの優れた機能と使い勝手の良さを兼ね備えています。ケイ・オプティコムさんには、システムのさらなる改良はもちろん、その普及もミッションと心得て活動してもらえるよう期待しています。



初回掲載:2014年5月

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