ケイ・オプティコム ビジネス光フォーラム2007

セミナー2 「リアルに生きろ。バーチャルの終焉」
神戸大学大学院教授 工学研究科教授 塚本昌彦氏

あらゆる場所に「光」を

 インターネットとモバイルは、この10年間で劇的な変化を遂げた。ネットは今や約8,700万人が利用するまでになり、「ウェブ2.0」「動画投稿サイト」「仮想社会」など、新たなビジネストレンドが相次いで誕生している。
 最近ではパソコンの性能が大きく向上し、光回線の普及も進んでいる。ネットという巨大な仮想空間は、今後ますますリッチなコンテンツで満たされていくだろう。
モバイルは「3.5G」の登場で、より高速大容量な通信が可能になった。携帯電話でブログを書き、写真や動画を投稿するユーザーが増加。携帯サイトの通販で高額商品を購入する例が増えるなど、使い方にも変化が見られる。回線が太くなれば、そこを流れるコンテンツは根本的に変化する。モバイルは細い回線を前提にサービスが考えられてきただけに、今後の展開が楽しみだ。


 半面、ネットやモバイルは、学力低下や凶悪犯罪の増加など、ネガティブな社会現象の原因の一つに数えられる場合も多い。仮想空間に没入することで、依存症や仮想と現実の区別がつかなくなるといった危険も指摘されている。普及が進む光回線を活用し、リアルな世界の中で、さまざまなサービスを提供する方向性を考えるべきだろう。

 一方、今後10年間で予想される最大の変化は何か。それはコンピューターがますます小さくなり、あらゆる物、場所、人に付けて利用されるようになることだ。現在、ICタグの本格的な実用化が始まっているが、これこそ「ユビキタス社会」のスタートだと思う。
 ユビキタス社会を実現するためには、至るところにネットワークを引かなければならない。バーチャルの弊害を解消するためにも、「あらゆる場所に『光』を」と訴えたい。



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